今年もやって来ました、ノーベル賞の発表日。例年、10月の初旬に発表、12月に授賞式が行われます。日本人の科学者、研究者の受賞も気になりますが、毎回イギリスのブックメーカーで最有力候補とされながら、なぜか受賞とならない村上春樹さんにファンでなくても注目が集まってしまいます。
今回は2022年のノーベル賞のスケジュールやこれまでのノーベル文学賞受賞者についてまとめたいと思います。
村上春樹さんご本人はノーベル賞に拘りはないでしょう。周囲の出版社やファンは毎年ざわついています。1回の受賞で一時的に書籍の売上があがったとしてもそれで終わりです。しかし、村上春樹さんがブックメーカーのオッズリストに名前が上がり始めたのは2006年頃からと言われていますので、なんと16年も有力候補とされているのです。
元々熱狂的なファンが大勢いる村上春樹さんですが、このノーベル賞の時期になるとファンではなかった人々が興味を持って書籍を購入するというループが繰り返されているわけです。
2022年ノーベル賞のスケジュールは?
今年のノーベル賞の発表は10月3日~10日に行われます。
12月にストックホルムで授賞式が行われます。2020年、2021年の受賞者にも招待状が発送されるそうです。
発表日
10月3日 生理学または医学
10月4日 物理学
10月5日 文学賞
10月7日 平和賞
授賞式
12月10日 ストックホルム(ストックホルムコンサートホール)
授賞式は1901年からアルフレッド・ノーベルの命日、12月10日となっています。晩餐会はストックホルム市庁舎が予定されています。
今年の村上春樹のオッズは?
毎年話題になるのは、イギリスのブックメーカーはラドブロークスという会社です。サッカー、競馬、アメフトなど様々なスポーツがリストアップされていますが、カテゴリ、[TV&Specials]では次のジェームスボンドは?と、大人気の映画『007』の次の主役候補者を予想するオッズが表示されていました。
2022年9月19日現在、まだノーベル賞のオッズは表示されいないようです。
ご興味ある方は、日々チェックしてみてはどうでしょう?
▼URL▼Ladbrokes
近年のノーベル文学賞
年 | 受賞者 | 年齢 (受賞当時) | 国 | オッズ |
2021 | アブドゥルラザク・グルナ | 73 | タンザニア出身 | 1位 |
2020 | ルイーズ・グリュック | 77 | アメリカ | 3位 |
2019 | ペーター・ハントケ | 76 | オーストリア | 7位 |
2018 | オルガ・トカルチュク | 57 | ポーランド | 7位 |
2017 | カズオ・イシグロ | 62 | 日本出身、英国在住 | 2位 |
2016 | ボブ・ディラン | 75 | アメリカ | 2位 |
2015 | スぺトラーナ・アレクシエーヴィッチ | 67 | ベラルーシ | 2位 |
2014 | パトリック・モディアノ | 69 | フランス | 1位 |
2013 | アリス・マンロー | 82 | カナダ | 1位 |
2012 | 莫言 | 57 | 中国 | 1位 |
この10年、村上春樹さんはオッズ順位一桁で推移しています。
また、2017年受賞のカズオ・イシグロさんは日本人ではないの?と私も思いました。
日本人がこの短期間に選出されるのは厳しいのではないか?とも思いましたが。
ノーベル財団は国別の受賞者リストはオープンにしていないそうです。また、出生国によるリストも非公式という立場をとっているようですね。
業績による受賞が国籍や人種によって左右されないということなのでしょう。
2017年のノーベル文学賞は「英文学作家のカズオ・イシグロ」と発表されています。
カズオ・イシグロさんは長崎県出身なんですが、幼少期に研究者のお父さんがイギリスの国立海洋研究所に招かれ、家族で渡英したきり、日本に帰り居住することはなかったようです。来日は何度かされています。
ご両親とも日本人で、成人するまでは日本国籍を有していたようですが、現在はイギリス国籍だと思われます。
しかし、インタビューでは度々「私の一部は日本人」とコメントされていますね。
カズオ・イシグロさんが世界の人々に「日本人」と認知されていたら、村上春樹さんの受賞はしばらくないのではないかと思ってしまいますね。
実際、オッズの順位もカズオ・イシグロさん受賞直後の年は2年連続7位と順位を落としています。
昨年の1位は村上春樹さんの『ドライブマイカー』が映画化されカンヌ国際映画祭のコンペティション部門で濱口竜介監督と大江崇允氏が最優秀脚本賞を受賞したことが注目されてのことだったと思われます。
ドライブマイカーの原作は、短編小説の一つの為、少し見つけにくいかもしれません。
『女のいない男たち』(文藝春秋)文庫の短編集の中の一作品として読むことができます。
村上春樹のおすすめ書籍
▼いわずと知れた大大ヒット作▼
▼独特の世界観▼
▼あの教団のノンフィクション▼第二弾は『約束された場所で』
▼村上春樹さんがランナーというのは超有名▼
まとめ
前出しましたが、村上春樹さんご本人はノーベル賞にはこだわりはないでしょう。
ノーベル賞はいわゆる「流行作家」的な人は選出されない傾向にあるようです。村上春樹さんは「流行作家」とは思いませんが、コンスタントに多数の作品を発表されており、売り上げを誇っていますから、外国人の選考メンバーにしてみるとあるいは、そのようなイメージがあるのかもしれません。
村上春樹さんももう70代とは驚いてしまいます。今年も難しいのかなぁ。
一ファンとしては、自分の愛読している小説家が受賞すればとても嬉しいです。でも年中行事のようにノーベル賞の発表を楽しみたいと思います。